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それだけに、ひと訪問連載開始時は2歳だった白井隆乃介さんの登場は、ことのほか嬉しい。もちろん63人のなかで最年少、高校2年生の16歳。 祝日の午後4時に、ノースポート内にある「つづきMYプラザ」の会議室で会った。「最初に顔写真を」と言ったら「今、皮膚が少し赤いんですよ。別なときに撮ったものでいいですか」と提供されたものだ。後項で述べるが、公的な場でプレゼンをしている写真。 孫より若い白井さんとの話はスムーズに進むだろうかと少し不安に感じながらのインタビューだったが、約束の2時間はあっと言う間に過ぎた。 ひとことで言えば、世代間ギャップを感じなくてすむ素晴らしい感性とオーラを持っている高校生だった.
筆者が白井さんに興味を持ったのは、Facebookで頻繁に発信する日常だった。一般的な高校生より行動範囲が広いので、「こんな若者がいるなんて」と感心かつ驚いた。彼が「スーパーボランティア高校生」と呼ばれている事も知った。 「ボランティアのきっかけは何でしたか」 「2017年に杉本周子さんがやっているIKUMINS(イクミンズ)のミュージカル『いろんなお仕事』の主役に抜擢されたんです。それ以来、舞台に立つだけでなく裏方の仕事も手伝うようになり、都筑愛と地元愛に目覚めました。その後、地域活動のボランティアに参加するようになりました」
「両親の出身地は横浜青葉区と川崎ですが、僕が生れる前は北山田に住んでいました。緑道が気に入って都筑を選んだらしいですよ。僕も緑道が大好きです。先日の上野泰さんの講演会を聞き緑道の成り立ちを知り、ますます好きになりました」 筆者は「緑道マップ」を作り、上野さんの講演会を開いた「緑道ハレバレ会」のメンバーでもある。左はその時のチラシの一部。 「若い人にも緑道の魅力を知ってもらいたい」という目的のひとつが、高校生に伝わったことを知り、宿題をひとつ終えた気分である。
「山田美千子さんがやっている『都筑クラブ』や、認知症&予防の『ほほえみ交流カフェ』や、えだきん商店街の催しなどを手伝っています」 「えだきん商店街をサポートしている夢叶キャラバンは、横浜市のまち普請事業にエントリーしていて、一次は通りました。僕も一緒にプレゼンさせていただきましたが、今は二次に向けて案を練っているところです」 「えだきんは、去年放映されたテレビ東京の『アド街ック天国』でもたくさん取り上げられました。魅力がある商店街なのですね。でも、まち普請事業の一次を通ったのは、白井さん達のプレゼン力も大きかったと思います。二次も通るといいですね」 「10月21日(土)には、商店街(えだきんと仲町台と中川と北山田)合同で、商店街ハロウィンイベントを開きます。バス2台にデコレーションして、4地区のハロウィンを回ります。1回目の昨年は好評でした。コロナが5類に移行した今年はもっと盛り上がると思います。ぜひ参加して楽しんでください」 北山田在住の筆者は、北山田商店街のハロウィンのチラシをもらっている。仲町台や中川でも独自の催しがあるはずだ。
「マラソンが好きです。中学時代は陸上部に入っていたのですが、高校では部活に入ってません。ひとりで、平日は5キロ、休日は15キロ、主に緑道を走っています。いちばん好きな道は荏田東第一小学校からえだきん商店街に抜ける坂道です。鴨池公園辺りも好きです」 白井さんがもっとも好きなマラソンコースは、この緑道マップに入っている。ハレバレ会の許可を得て掲載。 「野球観戦も好きです。横浜ベイスターズのファンクラブに入っていて、今年は5試合観戦しました。WBCも観たかったし、高校野球決勝を甲子園まで行って慶応を応援したかったのですが、どちらもチケットがとれませんでした」 「これもFacebook情報ですが、本もよく読んでいますね」 「読書は大好き。今読んでいるのは『敏感すぎて生きづらい人のこころがラクになる方法』。僕だって人間関係に悩むことあるんですよ」と言いながら、バッグの中から取り出してくれた。辻村深月などの小説もよく読んでいて、ジャンルに偏りがないように感じた。 「趣味ではないかもしれませんが、よく珈琲を飲んだりパリジェンヌのパンやラーメンを食べてますね。イマドキの高校生ってこんなにも外食するのかと驚いてます」 「ラーメンは家系(横浜屋や魁力屋)のように濃いものではなく、豚骨系や魚介系が好きですね」
「はい、会計をしています。次は生徒会長に立候補するつもりです。選ばれるかどうか分かりませんが」 「得意科目など教えてください」 「英語と社会が得意。数学はちょっと苦手かな。これから珈琲でも飲みながら、勉強するつもりなんです」と言いながら、数学2の教科書と問題集を見せてくれた。 「ぼくは勉強をやらされている感覚がありません。自学自習という言葉が好きです。手に職をつける仕事につきたいので、それに必要なことは自分から学びたいです」 「将来は介護系かスポーツ系(スポーツ選手をサポートするための知識や技術を学ぶ)に進みたいと思っています。今の気持ちは、スポーツ系が60%、介護系が40%ですが、今後どうなるかはわかりませんが、他人に言われるのではなく、自分で選択することが大事だと考えています」
白井さんと話していて、こんな高校生がいるなら日本の未来も捨てたものではないなと、明るい気持ちになった。 自分の得意なこととして、①人前で話せる ②楽しむ気持ちを持っている ③コミュニケーション力がある ④明るい ⑤趣味がたくさんある ⑥長距離を走れる この6つをすらすらと答えてくれた。白井さんに接した人なら異論はないだろう。下の写真はたくさん提供してくれた中から選んだ白井さんの多面さ。
(2023年9月訪問 HARUKO記) |
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