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取材日:2006/09/05 TUE

      つづき地域活動ホーム「くさぶえ」とは?
 「くさぶえ」は、都筑区・その近郊に住む障害者の方に、デイサービス・ショートステイ・一時ケア等のサービスを行い、利用者やそのご家族を支援する事を目的とした施設です。市内には同じような施設が、あと11箇所あるそうです。
 設置運営は、社会福祉法人である「同愛会」さんが行われていて、区の障害者団体・ボランティア団体・地域代表等、多くの方の意見を取り入れ、その皆さんの幅広い支援を得ています。
  今年で開設4年目。現在約840名の方が利用登録されていて、1日30名前後の方が利用されているそうです。子供の多いニュータウンという土地柄もあってか、利用者の約7割が20歳未満の方だとお話されていました。
「障害者の地域での生活全般を支援していく-障害者地域ケアシステムの拠点」それが「くさぶえ」です。

      どんな事をしているの?
 「くさぶえ」は7つの事業を柱として行っています。
【相談事業】
障害者やそのご家族の生活を支えるため、様々な相談に応じます。
【デイサービス事業】
成人障害者の方が日中通い、創作的文科活動を行います。
【ショートステイ事業】
緊急時・ご家庭の諸事情に応じ、障害児者の方の夜間ケアを行います。
【一時ケア事業】
緊急時・ご家庭の諸事情に応じ、障害児者の方一時的なケアを行います。
【おもちゃ文庫事業】
遊びを通した障害児の成長・発達、その保護者同士、或は障害を超えた子供と親の交流を願い、場所の提供を行っています。
【余暇活動支援事業】
障害児者の休日等の余暇活動の企画・支援を行います。
【地域交流・ボランティア活動支援】
地域の方に交流室を貸し出し、ボランティア活動の育成・支援を行います。また障害福祉に対する啓発活動・情報提供も行います。

      つづきブランドに認定された《くさぶえ織り》って?
 館内に入ってまず目に飛び込んでくるのが、ホール天井から飾られたこの《くさぶえ織り》!とても色鮮やかで、暖かみがあって、素敵だなーと思いました。機織り経験のあるスタッフの方がいらっしゃって、「デイサービス事業」の一環として、取り入れたそうです。
 この《くさぶえ織り》は、「手織りはアート。織ることで一人一人が生まれながらに持っている感性を引き出す」とう事を心情とする、城みさをさんによって考案された《さをり》という、シンプルで扱いやすい織機で作られています。
 活動は毎週木曜に行われ、織機に縦糸を160本!もセットするスタッフの方は大忙しだそうです(笑)利用者の皆さんは、好みの織糸を選び、マイボックスにマイ糸?をきちーんと納めています。時折、スタッフの方が季節にあった糸をそれとなーく薦めるらしいのですが、出来上がった物を見ると、あっちでは春、こっちでは夏…。本当にこの世に二つとない、オンリーワンの個性豊かな織物が生まれていくそうです。
 織り上がった布は、近郊にお住まいのボランティア〜プロのニットサークル「夕鶴の会」〜の方々の手によって、帽子やバッグ、ポーチといった、細部にまでこだわりのある、魅力的な作品に仕上げられていきます。

      《くさぶえ織り》への想い。
 下の写真を見てもお分かり頂けるように(実物を是非御覧になって頂きたい!)、《くさぶえ織り》は、本当に魅力的です。朱や碧、色取り取りの糸が、決して計算される事なく、織人の自由な心のままに重なっていきます。そして、織人のパワーがそのまま移ったのか、織込まれた糸一本一本に人の心がこもっていて、触れると暖かく懐かしい気持ちにさせてくれます。
 スタッフの方も作品には確固たる信頼と自信をお持ちで、「障害者が云々という事を全面に出すつもりはありません。必要がありませんから。そういう垣根を一気に乗り越えた、魅力溢れる《くさぶえ織り》というブランドを皆さんに知って頂きたい。」と力強くお話されていました。その想い、取材レポーターも分かります。首を縦に、うんうんと大賛成でした。


作品はくさぶえ2Fでお買い求め頂けます。都筑区牛久保東1-33-1 電話045-590-5778 ファックス045-590-5779

取材:akiko tomotti 撮影&文章&ページ作成:tomotti

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