7月2日 つづき交流ステーションの運営会議で、
  「市民と行政の交流」をインターネットを使って
  進めている先進事例を聞こうと 
  大和市総務部総務課井東さんにきていただいた。

  以下はその会議のメモである。
  多少散漫ではあるが、参考になればと思う。

                  (文責 岩室晶子)

はじめは市の計画や条例作りの仕事に携わっていた。
条例作りの大切な議論を職員だけですることに疑問を感じていた。
条例作りのプロセスを市民と共有できないことへの歯がゆい思い。
その後・・・
まちづくり担当で地域の現場で市民と一緒に問題解決していくことの楽しさを知った。

景観・防災・マスタープランを計画していたころ、ちょうど
インターネットの時代になってきた。
インターネットは情報提供にすぐれているのでは?と
大和まちづくりサロンでネットワークを使った情報提供をしたら、評判になった。

大和市の電子会議室は200年1月からはじまった。
http://www.city.yamato.kanagawa.jp/seisaku/sougoukeikaku/sokei7/denshi/denshi.html
登録3500人
市民2100職員1400
行政主催のコミュニティ 10
市民主催のコミュニティ 7
月平均カード(発言数)数 50〜100
職員の発言は各課の判断 

コミュニティというのはあるテーマで集まったグループのようなもの

登録者数は多いが、実際はどのくらいみているかはわからない?
職員には自動発信されるが、削除も自由にできる。

はじめは、道路補修などで効果を発揮した・・若手の職員が対応
2.3日で回答するなどの対応でどんどん力を発揮したが、なかなか広がっていかない。
すべての職員がそのように対応できるわけではない。

発言は職員としてなのか?職員とするとその課としてなのか?個人としてなのか?
責任は誰にある? 簡単な発言ひとつが一職員にとっては非常に重いものとなる。
あるルールが必要。いまの規定の文章では、まだまだぼやっとしている。
やる気のある職員が活躍できるしくみ作りが必要だ。

ある日、ゴミの有料化の問題で、
市民アンケートをとっていたが 新聞に「ゴミ有料化」の記事が出た。
それでは市民アンケートの意味がないと批判があった。
市民に意見を聞くときは作り上げる最初から、意見を聞いていかないと。
職員は情報提供のタイミングをきちんと考える必要がある。

<制度化の流れ>

自治基本条例ができた。

○テーマ型
協働事業 市民事業

地域のまちづくりへの参加(80年代後半〜)
 ワークショップをしながら公園を作った
 これは非常にいい体験となった。

制度作りへの参加(90年代)
 条例作りへの参加
 PI(パブリックインポルメント)が行われてきた。
 議会と市民の間にはまだまだ壁がある
 市長が議会に、ではなく、議会への説明を市民が直接行うことの試み。
 議会の勉強会を市民が一緒に参加しておこなった。
 職員・市民・議会が一緒に議論する機会があってとてもよかった。
 やっとこういうことができるようになったと感動した。

<条例素案の作成>
  
 ワークショップ
 協働ルール検討会議(ここで意見交換)
●ネットワークの活用(ネットワークは主に情報共有の場とした。
           ネット上だけで議論すると話題が散漫になりがち)

 職員連携体制による検討
    ↓
 最終的には協働のルール検討会議を行った、
 大和市長への提言に議論の内容が集約された

●ネットワークの活用
どこでもコミュニティ(電子会議室)

 最初は職員と市民のメーリングリストを分けていた。
 条例が決まってから以下に変更した

 ○新しい公共メーリングリスト
 ○協働推進会議メーリングリスト
 ○事務局メーリングリスト
 ○協働の拠点メーリングリスト
  ↓
  どこでもコミュニティ(電子会議室)

 市民と職員が半々ではいっているメーリングリスト
 なにかあるとMLで議論し、もんでからできるよさ。
 職員が市民に意見を聞きながらつくっていけるよさ
 

<条例つくりの協働>
 素案から議論することはどういうこと?
 市民に素案から作りから参加する意味があるのかという人もいる。
 市民参加で議論してつくった提案がぽしゃったりする、事態もある。
 しかし、策定過程の公開・作成のプロセスを大切にしたい。
 その重みで作っていきたい。
 
 市民の意見を重視した結果、法制執務を度外視した条例が通ることもあった。 

 社会資源というのは、情報、人材、場所、資金、知恵、技術
 新しい公共を生み出すエネルギーである。

 協働ルールワークショップ 
 ネットワーク活動
(ドココミ→ http://www2.city.yamato.kanagawa.jp/cgi-bin/top.cgi )

<協働推進進会議>
 http://www.city.yamato.kanagawa.jp/katudo/suishinkaigi/keika.html

協働事業を2003年よりはじめた。
1.提案をブラッシュアップ(公開の場を活用)

2.実施協定締結に向けた具体的協議(ここが大事)
3.実施・評価

2の場がとても大切。議論することが大切。
立場の違いでぶつかる、そこから生まれる信頼関係
お互いの話合いが大切。

やっているとなんでこんな苦労してまで協働事業をするのか?
と思うこともあるが、協働事業は市民と職員の対話促進装置として重要である。

条例からシステムを動かしていく。
一時のはやりで終わらせないために、きちんとしたシステムを持つことが重要である。

協働基金
 マッチングギフト(市民の寄付と同じ額を市が足すやり方)

 インカインド(20%まであがってきた)
  労働・物資 労働力も目に見えるかたちにする。
  ボランティアの力もお金と同じように計算する。

職員参加を進めるためには
 発言を促すためのルールが必要。
 職員のメリット?それがあれはもっと参加があるだろう。
(情報提供の場が多いほうが特になるに決まっているが
 それが決め手になるほどのものではない・・・)
 絶好の情報提供の場(パブコメの場)全国的にも動きがある。
 職員側にキーパーソンが必要。
 協働型の運営はきわめて重要。

実名でのやりとり、職員は通称でもOK。
登録は、しっかりしてもらっている。住所氏名なども必要。
税金をつかっての運営なので、いいかげんに登録できない。
実際に情報提供の場を求めている職員には役立つ。

まだまだ交流の場になっているかどうかは疑問。
どちらかというとまだお互いの情報提供の場にとどまっている。

掲示板で質問をすれば課が、答えはとりあえず急いで返事を出すことにしている。
いついつまでに、答えるということをすぐに書く。

戻る