天 宗 寺
  お寺は、グリーンライン「川和駅」から7分ほどのところにあり、寺の前の細道からすぐに、小稲荷と庚申塔が足下にある名木の無患子(むくろじ)の大木が畑の中に残り、昔を偲ぶよすがとなっている。

*無患子(むくろじ)
 親指の頭くらいの真黒な堅い実。
木になっているときは、黄色い皮を かぶっている。
 

     お寺の入り口には、どっしりとした石塔に「天宗寺」の文字があり、道路側からもはっきりとわかり、見過ごすことはない。



天宗寺
浄土宗鎮西派 岩澤山 
本尊:阿弥陀立像
創建:天文8年(1539年)
開基:岩沢伊左ヱ門

    境内は季節の花が植えられており訪れる人を心地よく迎えてくれる。


本堂に向かう階段を上りすぐ右手に芭蕉の句碑がある。(4月現在、句碑は半分ほど植木の陰に隠れている)
建立者名など一切ない。



"うき我をさひしからせよかんこ鳥"


◇出典は『嵯峨日記』
元禄4年(1691年)4月22日、芭蕉48歳の句。
句の意味は、「閑古鳥よ、その寂しい鳴き声で世をつらく思う孤独な私を寂しがらせてくれ、その寂しさの中に浸りたいのだ。」

元禄4年4月22日、京都嵯峨の去来の別荘「落柿舎」での句。「閑古鳥」は初夏のころ山深いところで鳴く。季語は「閑古鳥」で、季は夏。閑古鳥は郭公(かっこう)の異称。


初案は
「うきわれをさびしがらせよ秋の寺」。
2年後に推敲され「秋の寺」を「かんこ鳥」とした。

クリック拡大


大きな地図で見る
 
神奈川県横浜市都筑区川和町1694番地

交通:市営地下鉄グリーンライン「川和町駅」徒歩約7分










*参考:学研全訳古語辞典 より / ◇出典は『嵯峨日記』
      :「句碑はつぶやく 横浜の文学碑」(横浜市教育委員会)
     :「市民クラブ116 横浜・歌碑と句碑のある風景」(横浜市市民局広報相談部広報課)
     : 横浜の句碑(古往今来) 著者/中島 邦秋
トップに戻る