2006年03月09日

生協の白石さんならぬ、都筑図書館のYさん

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 都筑図書館を入って右手にある「ティーンズボード」には、本を読んだ中高生が「お薦め」を紹介する投稿メモがずらり。その一つひとつに、同じ著者の他作品や、似たジャンルの本を薦める司書Yさんがコメントを寄せている。「その子の読書の幅が広がれば」
 この掲示板は、設置されて1年ほど。最初はYさんらが薦める本を書いていたが、段々と投稿が増えてきた。今では定期的に投稿する子もいて、つい掲示板に貼りそびれていると「私のコメントはどうなりましたか?」という投書がくるほどに。
 恥ずかしがり屋な世代だからと、投稿する子を見かけることはあっても、あえて声をかけずに見守っている。「生協の白石さんみたい?いえ、あそこまでウィットに富んでいません。(中高生が)大学生活に興味を持つだろうから、あの本はオススメしたいですけど」
 都筑図書館の利用者数は市内でも桜木町に次いで2番目。掲示板には、小学生以下の子どもからの投稿も頻発したため、キッズ向けのボードも設置された。都筑図書館に追随し、司書からのコメントを寄せる市内図書館も出てきたという。 
 最近10代で人気が高いのは、絵が漫画タッチで描かれたライトノベルや、ドラマ化されたメディアミックス小説だ。Yさんたちは、ティーンズ雑誌で薦められている本をチェックするなど、常に新しい作家にも目を向けている。「学校や性、進路、スポーツ入門書など、勉強以外で中高生が欲しいと思う情報も提供したいと思っています」

  
 

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2006年02月09日

地域作業所「犬」コンセプトに革製品作り

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 仲町台のクラブハウス『すてっぷなな』で、施設の利用者たちが犬の顔を模した革製ポーチの製作に取り組んでいる。
 『すてっぷなな』は高次脳機能障害者の生活支援を目的とした地域作業所。かねてから犬用クッキー作りを活動の柱に位置づけていたこともあり、「犬」との縁は深い。ポーチづくりを牽引するのは、施設利用者の田中昭仁さん(35歳)と鈴木直人さん(24歳)。「まだまだ練習が足りない」と口を揃えながらも細かい作業を的確にこなしていく。ひとつのポーチが完成するまでに2週間はかかるというが「楽しい」と笑顔を覗かせる。
 製作を指導するのは北山田在住の越野圭二さん(41歳)。福祉とは無縁だったが、横浜市主催のセミナーで施設スタッフと知り合ったことから、趣味の革製品づくりを通じて昨年10月から指導にあたっていた。ただ仕事の都合で故郷の茨城へ帰るため、越野さんが指導できるのは3月まで。ボランティアで指導にあたってくれる「後継者」がいれば――。皆に共通する思いだ。(タウンニュース都筑区版)
つづき交流ステーションの過去の取材はこちら
 

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2005年11月03日

捨てられた熱帯魚 介抱で元気に

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北山田在住の阿部美弥さん(24歳)と歩くん(2歳)が、センター北駅近くの駐車場で水槽ごと捨てられていた熱帯魚を発見、保護する一件があった。
 水槽が捨てられていたのは9月末。いつものように親子でセンター北を散歩していたところ、とつぜん歩くんが近くの駐車場へ走り出した。美弥さんが追いかけていくと、そこへ水槽が捨てられていたという。
 中には熱帯魚のクラウンローチとオトシンクルスが2匹ずつ。ろ過機、ヒーター電気のセットが付いたままだったが、熱帯魚はかなり弱っているように見えた。
 美弥さんは近くの商店に事情を話し、助けを仰いだ。協力して水槽を洗い、ろ過機の電源を入れると無事に作動。危機を乗り越えることができた。
 “命の恩人”となった美弥さんは水槽ごと熱帯魚たちを自宅に引き取った。現在はグッピーやブルーネオンなど仲間も増え、元気に水槽を泳いでいる。第一発見者の歩くんもお兄さんと競うようにしてエサをあげるのが日課になっているという。
 「そういえば最近、近くで引越しがあったね」
 熱帯魚救助に一役買った商店主の言葉だ。

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2005年10月20日

夫の生涯辿る遺作展

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都筑区折本町に本部を置く洋画団体「爽画会」の会長を務める佐藤節子さん(61歳)が、去年他界した画家であり夫の佐藤浩嗣さん(前爽画会会長)の遺作展を、今月12日〜18日に横浜そごう内にあるギャラリーで開催した。遺作展は浩嗣さんの80年代〜絶筆までの20数点が展示され、初日に約200人が訪れるなど賑わいを見せた。


 「面白いでしょ。作者の作風がどんどん変わっているのがハッキリと分かるんです」。佐藤節子さんはギャラリーに訪れる人ひとりひとりに気軽に話しかけ、作者の説明をする。フラメンコをしている女性たちの姿や、明るい色彩が眩しい風景画などの作品群の中には、暗い海や寂しそうに佇む猫の絵などさまざまだ。節子さんは「若い頃は、あり余るエネルギーをキャンパスにぶつけているという感じ。晩年は人の心の内側を描くようになった」と浩嗣さんの作風を分析する。「人間は変わらないことが難しい。だからこそ『変わる』ことは大切。彼という人間がどのように変わっていたかという変遷も伝わってくれたら嬉しい」
      ■
 20歳もの年齢差をものともせず、浩嗣さんと結婚した節子さん。浩嗣さんは海外でいくつかの賞も獲り、県庁の貴賓室に絵画を寄贈するなど活躍したが、節子さんが働きながら生活を支えていく時期もあったという。「さほど辛いとは思わなかった。彼を支えていることに対して誇りを持っていましたしね」。貯金はしない、見栄っぱり、お洒落によく気をつかう性格だったという浩嗣さん。「お金もないのに人にご飯をおごったり、高い服を買ったり、すごい人でしたよ」と笑う。そんな浩嗣さんとの思い出の中で一番残るのは、よくデパートに二人して出かけたこと。「向うは背が高くて、みんなに注目されて気持ちが良かったなあ」と照れたように話す。
      ■
 遺作展当日、訪れた人から「絵を見ていたら作者の気持ちが伝わってきました」と言われ、節子さんは「そうですか」と嬉しそうに応えていた。生前、浩嗣さんが県庁に寄贈した絵画のタイトルは「平和の鎮魂歌」。遺作展は節子さんが夫に送った鎮魂歌なのかもしれない。(タウンニュース都筑区版)

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2005年09月01日

地元ミュージシャン ステージで熱い涙

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 ストリートを拠点に活動するミュージシャン・アーティストを応援するTV番組『ストリートファイターズ』(テレビ朝日系)の収録ライブイベントが8月28日にセンター南すきっぷ広場で開催され、全国各地から集まったミュージシャン30組が熱いパフォーマンスを繰り広げた。
 トリを飾ったのは、同番組の収録イベントを都筑区へ誘致した地元のHIPHOPクルー『参踏歌』。
 参加ミュージシャンでありながら、「地元都筑を盛り上げたい」の一念でスタッフとしても準備に奔走してきた。パフォーマンス後にはメンバーの眼に涙も。リーダーの想天坊さんは「“都筑区の参踏歌”ではなく、いつか“参踏歌のいる都筑区”と呼ばれるように」とさらなる成長を誓った。(タウンニュース都筑区版)

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